ゴールデンウイークの風船問題

ゴールデンウイークが一段落しましたね。
連休で家族旅行や行楽を楽しむためには、
渋滞や行列などさけては通れないハードル
(渋滞を運転するお父さんや、遊園地で子どものために
ならんであげる親にとっては苦行ともいえる)
がありますよね。
その一つで、あまり取り上げられないものの中に風船問題があります。
たかが風船と思うかも知れませんが、なかなかこれが大問題なのです。

家族でショッピングや遊園地に行きますよね。
仮に、お父さんお母さん、子ども二人。
小学1年生の長男と、幼稚園の年中の娘としましょう。
歩いているとお店のお姉さんがにこやかに「風船あるよ〜」と声をかけます。
風船を見ると子どもは「わーい風船だ!」と言って、ほぼ100%と欲しがります。
子どもはその後のことはまるで考えていませんが、
親には以下のパターンになることが目に見えているのです。
「手がふさがる→荷物がもてない→じゃま→だっこする時に絡まる→
イライラ→われる→泣く→泣き止まない→夫婦げんかになる→
しょうがないから代わりにおやつか小さいオモチャを買わされる」
行楽地ですれ違う家族連れが風船をもっている一瞬一瞬は楽しそうかもしれませんが、
その後このドラマが各家庭で必ず行われているはずなんです。

一番たちが悪いのは、遊び始めた最初の段階で風船をもらってしまう時ですね。
なにしろ、一日中風船をもって歩かなければならないのですから。
さらに、屋外なら、風に飛ばされたり、ヒモが木にひっかかったり、
かといってカバンにしまうわけにもいかず、とにかくじゃまなんです。

これだけじゃまなのにも関わらず、
子どもに「風船欲しい」と言われて「ダメ」とは
言えないですよね、親としては。
だから、顔で笑って心で泣きながら風船をもらっているんです。
本当は心の中ではお店のお姉さんに
「そんなに子どもに風船すすめないでください」と言いたいんです。
「その風船をもらった後で、壮絶なドラマが展開されるが、
それをわかってて君は笑顔でその風船を僕らにわたすんだね」と言いたいのです。

家に帰って、運良く無事に持ち帰ることができた、
しぼんだ風船がリビングに浮かんでいるのを見ると、
ゴールデンウイークという戦いを無事に乗り切った戦友にふと見えたりしますが、
やっぱり、じゃまなものはじゃまなんです。