「紙」にまつわるお勧めの本

今回の「紙」にまつわるお勧め本はこちらです。
どれも面白いので、ぜひ読んでみてください。
図書館などにも置いているかもしれません。

 

1.『こんにちはおてがみです』 (福音館書店)
中川李枝子、加古里子、佐々木マキ、スズキコージ、堀内誠一等、他多数/作

2.『とうとうとべた』 (フレーベル館)サラ・ファネリ/作・絵 ほむら ひろし/訳

3.『親子で作る!紙ヒコーキBOOK』(宝島社)戸田拓夫/監修

4.『紙の町のおはなし』 (小学館)クヴィエタ・パツォウスカー/作ゆうき まさこ/訳

5.『基本からわかる150のラッピングアイディア+40のおいしいレシピ』(柴田書店)福田里香/著

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大竹悦子さんのイラストについて

デザインの本場というコラムでは、大竹悦子さんにイラストをお願いしています。
何度か個展やグループ展などでお会いするうちに、
一度、イラストをお願いしてみたいと思っていました。

大竹さんの絵の線はボールペンで描いているそうです。
どんなにあっさりとしたモチーフや、
今回のメーコブのようなかわいいキャラクターを描いても、
濃い味になるのが魅力だと思います。
細部まで細かく描写されており、
その積み重ねが密度に繋がっています。
現在はシンプルだったりあっさりとしたデザインや
イラストが好まれる時代だと思います。
その時代において、濃いイラストを描き続ける姿は
しっかりと自分の個性をもっていると思います。

そして、観ていてちょっと笑ってしまう時があるのも特長だと思います。
絵を見て、笑わせるというのはできそうでできないことです。
ご本人は意図していないかもしれませんが、
特に人物を描いたときなどは、妙なおかしさが、かもしだされています。

例えば、面白いコントは演じる本人達がふざけて見えては笑えません。
本人達がいたってまじめにやっているのに、
いつの間にかどうしようもない状況に
おちいる時ににじみ出てくるのが、おかしさだと思います。
大竹さんの絵も細部まで細かく細かく描写して、
ストイックに驚くほどの密度で描くからこそ、
味わいが出てきてクスッと笑ってしまうのでしょう。

それと、個人的な印象なのですが、
AMラジオ的な味わいがあるのかなと思います。
AMラジオはリスナーの失敗談や悩みなどを、
共感し笑ったりすることで成り立っていて、
飾ることなく生活のにおいがして人間的です。
大竹さんの絵からはそういうAMラジオ的な人間らしさが
感じられると思います。

また、次回もお願いできればと思っております。
みなさん、ぜひ個展などのさいには、
実物の絵を見てみてください!

大竹悦子HP

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THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016最終日無事に終えました!

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016最終日無事に終えました。
オチャノマートおよび、白井裕子のZINEを買っていただいた皆さま、
本当にありがとうございました!
とても嬉しかったです。
そして、編集者の都築響一さんにオチャノマートを
買っていただけたのは、やはり嬉しかった!

出会ったみなさんにも、お世話になりました。
ありがとうございました。

今後ともオチャノマートをよろしくお願いします!

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THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016 にオチャノマートが出展します!

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016
にオチャノマートが出展します!

●日時:9/18sun(12:00-20:00) 9/19mon(11:00-19:00)
●場所:京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
●ブース:F-11です。

連休は雨みたいですが、行くだけの価値はあります。
たくさんの面白いアートブックがそろっています!
ご興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください!

http://tokyoartbookfair.com/

2015-tabf 昨年の入口の様子

 

「親子で聴きたいオチャノマ音楽04」 扇谷研人さんとの出会い 持田裕子さんのこと

今回、「親子で聴きたいオチャノマ音楽」で
インタビューをさせていただいた、扇谷研人さんとも不思議なご縁がありました。

それは10年程前、2005年にマドレーヌレコードから声をかけていただいて、
『愛のうた』ekipoa(エキポア)というユニットの
アルバムのジャケットをデザインさせていただいたことが始まりです。
そのekipoaというユニットで作詞作曲をしていた中心メンバーが
持田裕子さんというシンガーソングライターの方でした。
そしてそのアルバムのプロデューサーが扇谷研人さんだったのです。

持田裕子さんは90年代からライブを中心に音楽活動を開始。
ブラジル音楽をベースに、独自の感性の言葉とメロディーで歌う
シンガーソングライターでした。ミニアルバム『Way of water』、

『愛のうた』などを発表していました。
ボサノヴァがそれほど日本に普及していない時代から
ブラジル音楽に傾倒し、ユーモアもありつつ、哲学的だったりスピリチュアルな歌詞を
独特の美しいメロディーに載せて歌うスタイルでした。
それから時が流れて、2015年に突然の訃報が届きました。
1年8ヶ月の闘病生活の後、癌で亡くなりました。
というお知らせに本当にびっくりしました。
アルバムのデザインを制作していた当時は、何度かライブにもおじゃまして、その曲に感動しました。
私が当時作っていたミニコミでインタビューなどもさせていただきました。
その後も、どこかで音楽活動をされていると思っていました。
本当に残念としかいいようがありませんでした。
きっとご家族の方や親しかった方々の悲しさは想像以上だったと思います。

また、アルバムをデザインさせていただいた当時、
私は会社をやめアルバイトをしながらデザインをやっており、
どこにも所属しておらず、はっきり言ってただの自称デザイナーでした。
そんな若輩者の私にもちゃんと接してくれて嬉しかったのを覚えています。
未熟ではありましたがデザイナーとして一歩踏み出す自信を持てたのも
持田さんのおかげだと、今でも感謝しています。
その『愛のうた』のプロデューサーが扇谷研人さんだったのです。
持田さんが「『愛のうた』イントロのフレーズは研人くんに作ってもらったんだよ」
なんて言っていたのを覚えています。
また、扇谷さんもインタビューの中で、
「彼女の音楽は手放しで尊敬するんですよ。すばらしい才能を持ちながら亡くなってしまって、すごく残念なんですけど。少しでも知ってもらう窓口になれたらと思うんですよね」とおっしゃっていました。

その持田さんの追悼ライブが昨年2015年6月22日に催されて、
そこであらためて持田さんの楽曲に感動したのと同時に、
バンマスを務められていた扇谷さんの演奏のすばらさに魅了されました。
それから扇谷さんのライブに遊びに行ったり、ピアノアルバムや、
所属されていたバンドのオルケスタ・デ・ラ・ルスなどを聴きました。
ピアノの演奏でこんなに表情豊かに、音楽のジャンルも横断して、
いろんな表現ができることにおどろきました。
また、故郷が札幌で私と同郷というところにも、勝手に親しみを覚えましした。
坂本真綾、西野カナ、平原綾香、辛島美登里など有名歌手の
キーボーディストとして第一線で活躍される中、小学生向けのコンサートなども開催されていて、
オチャノマート的にも、子どもに対するまなざしがきっと優しい方なのかなと思い
勇気を出してインタビューをお願いしました。
持田さん同様、扇谷さんも優しく接していただいて、本当に嬉しく、ありがたく思っています。

扇谷さんのピアノ演奏がすばらしいのでぜひこちらで見てみてください。楽曲は、持田裕子さんの『言葉』です。

そして持田さんの音楽に興味をもった方はこちらのアルバムを聴いてみてください。
タイトルどおり、「愛」に溢れる曲が収録されていて
いつの時代になっても古くならないすばらしい楽曲ばかりです。

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『愛のうた』ekipoa(持田裕子)マドレーヌレコード

アマゾンでご購入の方はこちら

 

引地渉さんのインタビューを公開しました。

恩田陸さんや、森博嗣さん、森鴎外などの数々の有名作家の書籍の表紙絵を手がけられた引地渉さん。紙にまつわるアーティストのコーナーでは、その引地渉さんのインタビューが掲載されています。webでも一部を公開しましたので、ご興味のある方はぜひご一読ください!

 

紙にまつわるアーティスト 引地渉さんとの出会い

今回の紙にまつわるアーティストのコーナーで紹介した
イラストレーターの引地さんとの出会いはかれこれ10年以上前になります。
当時小田急線の経堂駅でアートフェスティバルが開催されており、
そこに僕も出展しておりました。
(オチャノマートの前身のような、ミニコミのようなものです)
そのイベントで私のブースの近くに出展していたのが引地さんでした。
当時、私はデザイン事務所をやめていて、デザインを仕事にもできず、
アルバイトをしながら、自主制作のミニコミを作っていました。
なんの立場も無い自分に普通に接してくれて、
それがとても嬉しかったのを覚えています。
そこでお話したのがきっかけでそのミニコミに
イラストをお願いしました。
その後、個展などにお邪魔したり、
デザイン事務所として独立してからは、
何度かお仕事をお願いしたりして、
いつもすばらしい作品を作っていただきました。

引地さんの作品の魅力は何と言っても、
「紙」の素材の魅力です。
コラージュを作品にする人はたくさんいますが、
引地さんのような作品はなかなか見たことがありません。
インタビュー記事でもプラモデルの影響があるとおっしゃっていますが、
プラモデル的な要素を平面に置き換えただけではない、
奥行きというか、画の中に物語りを感じることができます。
また、近未来や、異世界などを描いているのに、
ノスタルジックな感じを受けるのも特長の一つです。
故郷の山や森などから影響を受けてもいると思いますが、
技術を積んだからといってできることではないと思います。
イラストという仕事だけには収まらない、
引地さん独特の芸術的感覚が表現されているのだと思います。
書店には引地さんが手がけた表紙の書籍がたくさんあるので、
読書を楽しむと、同時に表紙の絵もよく見ていただければと思います。
また、これを見た子ども達が影響を受けて、
紙で何か作ってみようと思ってもらえたらこんなに
嬉しいことはありません。
次回の引地さんの個展などの時には、
ぜひみなさん足を運んでみてください!

引地渉さんのサイト

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今回の特集は『紙で作る』です!

今回の特集は『紙で作る』です!
子ども達の作品が元気があっていいものがそろいました。
冊子の中でも書きましたが、
子どもは無意識、無自覚ですばらしい作品をつくれるのがすごいですよね。
子ども達の自由さがうらやましくなるときがあります。
「ワイワイ!紙のお面でパティー」では、
みんな個性的で楽しいお面を作ってくれました。
「染め物パラダイス」でもカラフルな作品がたくさんできました。
試行錯誤しながら素敵な作品を提供してくれた、
子ども達に感謝したいと思います。
ぜひ、じっくり作品を見てください。

その他にも、
紙のコラージュ作品を作るイラストレーターの引地渉さんや
有名アーティストのサポートで活躍されながら、
小学校で子ども向けにコンサートなどもされている、
ピアニストの扇谷研人さんの
インタビューもあります。

他の記事についても、
随時、こちらで紹介していきたいと思っています!

通販は申込いただいても大丈夫です。

店頭販売はこれから、納品するのでもう少しお待ち下さい。

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